東電一転「注水は継続」…福島第1原発所長が独自判断。スポーツ報知より。 - 地震・震災情報

東電一転「注水は継続」…福島第1原発所長が独自判断。スポーツ報知より。

 東京電力福島第1原発1号機で地震発生翌日の3月12日、原子炉を冷やすための海水注入が一時中断したとされた問題で、実際には注入を中断せず継続していたことが26日、分かった。東電が明らかにした。武藤栄副社長は、同原発所長の独自の判断とし処分を検討。注水による再臨界の危険性を指摘したかについて、政府側と「水かけ論」を繰り広げた原子力安全保安院の班目(まだらめ)春樹委員長(63)は「私は何だったのか」と不信感を募らせた。
 国会でも議論が紛糾した「55分間の海水注入中断」が、180度ひっくり返った。
 3月12日にいったん停止されたとされていた海水注入だが、東電の武藤副社長によると、同原発の吉田昌郎所長(56)が、注入した方が安全との独自の判断で続けていたという。24〜25日に行われた同原発での吉田所長への聞き取りで判明。操作を担当した作業員も事実を報告していなかった。
 吉田所長は国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)の調査団が27日に同原発を調査予定であることから、「事故の評価、解析は正しい事実に基づき行われるべきだ」と真相を明かしたという。武藤副社長は「海水注入を継続したのは技術的には妥当」としながら、報告時期が遅れたことを理由に、吉田所長の処分を検討していることを明らかにした。
 5月16日公表の東電資料によると、海水注入は3月12日午後7時4分に開始。同25分に停止、午後8時20分に海水とホウ酸による注入を始めたとされた。政府・東京電力統合対策室は21日、中断前の注入は東電による「試験注入」で、官邸の意向が伝わり東電が中断。その後、菅直人首相(64)から注入の指示があり、午後8時20分に再開、臨界を防ぐホウ酸を加えたと発表していた。
 この際、細野豪志首相補佐官(39)は、注入中断は首相の指示との見方を否定。班目氏が菅首相らと協議した際、注水による再臨界(燃料が再び連続的な核分裂を起こすこと)の危険性を指摘したと説明した。
 これに対し、班目氏は22日に指摘したことを否定。対策室は同日中に、21日の発表を「再臨界の危険性がある」から「再臨界の可能性がある」と訂正するなど、情報は迷走した。
 国会でも、誰が注水中断を指示したのかをめぐり議論が白熱。野党から厳しく追及された菅首相は「官邸の意向で注水中断を指示したことはない」と防戦一方だった。
 首相か班目氏か。注水中断を指示したのが誰かという1週間の議論を帳消しにする東電の発表。細野氏はこの日、「(最初に発表した)21日の時点で正確な情報を国民の皆様にお知らせできなかった。大変申し訳なかった」と謝罪したが、もはや何を信じればいいのか、不信は深まるばかりだ。
 ◆班目氏憤慨、谷垣氏憂慮 班目氏は26日の委員会直前、東電関係者から注水継続の事実を聞き「中断がなかったのなら、私はいったい何だったんでしょう。教えてください」と憤慨。さらに「55分間の停止命令を私が出したのかという話をしていたのに、停止していなかったと。私の頭の中はクエスチョンマークだらけで相当混乱している」とため息交じりに話した。
 23日の衆院復興特別委員会で菅首相を執ように追及した自民党の谷垣禎一総裁(66)は「開いた口がふさがらない」。フランスのドービルで行われる主要8か国(G8)首脳会議に出席した首相について、「世界からの信頼を回復できるのか。極めて憂慮する」と批判した。
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